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知事定例記者会見(12月25日) 

質問事項

1.一票の格差広島高裁松江支部判決

 

○山陰中央新報

 知事、きょう午前中に広島高裁松江支部の1票の格差の判決が出まして、コメントはいただいているんですが、ちょっと重ねてお伺いしたいんですけども、11月の、昨年12月の衆議院選挙の最高裁の判断で違憲状態だというときにもコメントをいただいているんですけど、いずれも国の立法にかかわる訴訟であるのでコメントを控えるというコメントだったんですけども、一つ、地方の立場で、どうしても人口比例で判断しちゃうと、なかなか地方の議員が減って、そしてまた地方の声が反映されにくくなるというような懸念もあると思うんですけれども、地方の立場から知事のお考えというものをもう少し踏み込んで聞かせていただけないかと思うんですけども。

 

○溝口知事

 この問題は、憲法にかかわる問題として、裁判所で行われておりますからね。そして、状況によっては最高裁で最終的に判断をするということで、事実上、司法の場でどういう結論が出るのかということに大きな影響を受けるわけですね。司法のほうでは、この問題は長年訴訟等が行われて、いろんな司法としての見解を出しておられますからね、そこが大きく今の段階で変わるような動きというのはないわけですね。やはり選挙区ごとに1票当たりの重みといいますか、それで違憲状況かどうであるかというのを判定するというふうになっていますね、現実の問題としては。そこは、司法がそういうお考えであるというのを、なかなか司法の場で変えるというのは難しいですよね。そういう司法の場での論議を別として、もう少し広い観点というか、違った観点から考えますとね、そういうものだけでいいのかなという感じはいつも私は持っておりますね。

 そして、外国の例でも、日本と同じような、必ずしも憲法上の規定があるわけじゃないんで、そこの比較は難しいわけですけども、どういう選挙制度がいいのかというのは、いろんな考え方があり得ると思いますね。私の感じは、経済だとか社会だとかの構造が余り大きく変わらないようなところであれば、選挙制度について一定の比率を保つということは可能だろうと思いますけれどもね、しかし、戦後の経済発展のように、外の技術革新が太平洋側の企業に導入されて、そういう地域が拡大をする。そうすると、そういうところでは住宅だとかインフラが不足する。そうすると、そこを住みやすくする国としての政策がとられる。そうすると、そこに人が集まると、こういうプロセスで来たわけですね。そういう中で、どんどん結果的に、経済発展の結果、人がそういう大都市部に集中すると、政策の問題ですけども。そういうことが日本全体にとって本当にプラスなのかどうかという問題が最近になって出てきているんじゃないかという気がしますね。高度成長期に大きな平野を必要とする重厚長大型の近代産業が拡大し、その分野が拡大するということは日本経済の発展にとって効率的だと、そういう意味で都市への集中というのは悪いことじゃなかったわけですけども、しかし、集中した結果、そういう地域でないところでは人口の減少が非常に起こってくると。そういう中で集落の消滅とか、そういう問題が起こってくる。そうすると、農業だとか林業だとかが弱体化する。そうすると、豊かな自然が必ずしも十分に管理ができなくなる。そうすると、そういうものがいろんな影響を持つわけですね。したがって、選挙制度は経済発展の後を追っていくようなことでいいのかどうかという問題が私はあるんだと思いますよ。

 しかし、そういう政策は国会で決めるべき問題じゃないかということになりますが、どんどん選挙制度上、発展するところの議員数がふえるということになると、事実上、そういうものを変えるというのは難しくなりますわね。だから、もうちょっと広い視野で日本全体を豊かにするとか、そういうためにはどういう選挙制度という、選挙制度も一定の影響を及ぼすということですね、国の発展の仕方とかに。ところが、司法はそこまで視野に入れて選挙制度というのは見ないわけですね。また、見ることも難しいんですよ。だから、そういう意味で司法だけの判断でいいのか、国民的なそういう論議も広い観点から必要なんじゃないかなという、あんまり整理された考えではないんですけれどもね、そういうことはいつも考えていますね。

 しかし、私のような考えを理解してもらうってなかなか難しいですね。我々はそういうことで、例えば島根と同じようなふるさと知事のネットワークとか、それは分散と自立といったようなものをつくって、そういう人口が減っていっておる地域がむしろ豊かになるというほうが日本全体にとってプラスになるんじゃないかと、そういうことをやっぱり考えなきゃいかんと。しかし、そういうものは国政の場で、国会の場でいろんな主要な政策決まりますからね、そうすると、司法の判断というのがやはり間接的にですけれども、そういう国の政策決定に影響を及ぼしているわけですね、多分。そこら辺は難しいところですけれども。そういう点をどう考えるかということですね。

 ただ、それは繰り返しになりますけれども、司法の場でそこまで考慮するというのはできませんわね。司法の場では法律にどう書いてあって、法律とどうだという議論に限定されますからね。ある意味で狭いんじゃないかというふうに思いますね。だから、それは国会も司法のあれに従わなきゃいかんですからね。だから三権だけじゃなくて、もう少し国民的な視点からこういう問題を見る必要もあるんじゃないかという気がしますね。ただ、これは非常にラフな見解ですからね、あんまり整理はされていませんけれども。だから、そこが今の選挙制度の問題と絡んでどうこうするというのは難しいですね。ただ、そういう意識は常に持っておく必要があると。

 私どもとしては、地方への分散を進めるような政策を政府によって、政府がとるべきだという主張はしておくということです。

 

 


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