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地方財源の充実強化

都市と地方のバランスある発展のために

 

我が国は、大都市の過密と地方の過疎という2つの相反する課題を抱えており、それが双方に様々な問題を生じさせています。

都市も地方も活力を取り戻し、豊かな社会をつくるためには、企業や人口の一極集中を解消し、地方への分散を進めるための政策が必要です。

こうしたバランスのよい発展を実現するためにも、地方における行政サービスの確保に必要な地方財源の充実強化が求められています。

地方は、森林等の水源かん養やCO2吸収といった環境保全をはじめ、食料やエネルギー供給でも、国全体にとって大きな役割を果たすとともに、数多くの若者を都市に送り出し、日本の発展に大きく貢献してきました。

 

また、地方には、豊かな自然・文化・伝統、子育て世代や高齢者にとってもやさしい居住環境、温かい地域社会といった、都市にはないものが多く残っており、こうした環境を次世代に引き継いでいく役割を担っています。

 

ところが、企業や人口が東京などの大都市に集中した結果、地方にある県や市町村では、その地域の税収だけでは、福祉・教育などの住民生活に必要な行政サービスを提供することが困難な状況にあります。

 

地方での行政サービスが低下すると、税収が豊かで行政サービスの充実した大都市に人口が集中してしまい、過密に伴う都市問題はさらに深刻化する一方、地方の過疎化の進行で農地・森林の保全は難しくなり、食料などの安定供給や環境保全において大きな影響が生じることでしょう。

 

都市の過密と地方の過疎という2つの相反する不健全な行き過ぎから生ずる問題を解決するためには、企業や人口の一極集中を解消し、それぞれの地方にバランスよく分散した社会が求められており、それにより地方の活力も高まり、都市の生活を豊かにすることにつながっていきます。

 

こうした地方分散を進めるためにも、大都市だけでなく、地方における行政サービスが安定的に提供できるような地方財源の充実強化が必要です。

 

 ※地方分散についての島根県知事の考え(リンク)

 

 

十分な規模の地方交付税が必要

 

都市だけでなく、地方でも基本的な行政サービスがきちんと提供できるよう、必要な地方交付税の総額が確保されるとともに、小規模な地方団体(県・市町村)にも適正に配分されることが必要です。

 

地方団体間の財源の不均衡を調整するとともに、どの地域でも一定の行政サービスを提供できる財源を保障するための仕組みが、地方交付税制度です。

 

地方交付税制度においては、国税5税(所得税・消費税・法人税・酒税・地方法人税)の一定割合を基本的な財源に、毎年度の地方交付税の総額を国が確保し、それぞれの地方団体の財源不足の状況に応じて配分が行われます。

 

個々の地方団体への配分額は、標準的なモデルで算出した需要額と収入額の差による財源不足額に基づき決まります。なお、需要額は、人口・面積だけでなく、高齢化の状況、地理的な条件なども踏まえて算出されます。

 

税源の豊かな一部の地方団体を除き、約9割の地方団体が地方交付税の交付を受けており、安定した行政サービスを提供するための不可欠な制度となっています。

 

※地方交付税の仕組みと役割について、ポイントをまとめましたのでご覧ください(PDF)

 

ところが、我が国は、近年、福祉・医療関係の経費が増加傾向にある一方で、景気低迷により税収が伸び悩むという非常に厳しい財政状況にあり、必要な地方交付税の総額が確保されていません。

 

地方団体では、国を上回る人員削減など独自の行政改革に取り組んでいますが、財源不足により島根県でも毎年度多額の基金を取り崩して対応している状況です。基金の枯渇により財政が破綻すれば、住民の暮らしにも大きな影響が出ることが避けられません。

 

必要な地方交付税の総額が確保されるとともに、地方にある県や市町村においても安定的な財政運営が可能になるよう適正に配分されることが必要です。

 

 

地方税の税源偏在の是正が必要

 

分権改革を着実に推進するためには、地方交付税制度で必要な財源が保障されるとともに、自主財源である地方税について偏在是正の仕組みが強化される必要があります。

 

地方団体が提供する行政サービスの財源は、自主財源である地方税で賄うのが望ましい姿ですが、地方団体間で大きな税源偏在があるのが現状であり、地方法人2税(法人住民税・法人事業税)などの税源は東京都に集中しています。

 

これは、経済活動のグローバル化に伴い、国内の工場等の統廃合が進むとともに、対外投資による利益が東京にある企業の本社に集中することなどが要因です。

 

経済構造の変化によって、地方法人2税が東京都などに偏るようになった訳ですから、偏在性の小さい税体系の構築を行い、時代の変化に合ったように偏在是正の仕組みを強化する必要があります。

 

偏在是正の仕組みとしては地方交付税制度がありますが、この制度では、収入額が需要額を上回る地方団体の超過財源を、財源不足の地方団体に再配分する手段は設けられていません。

 

暫定的な措置として、現在、法人事業税の一部を国税(地方法人特別税)として徴収し、人口と従業者数によって地方に再配分する仕組みや、法人住民税の一部を国税(地方法人税)化して、地方交付税の原資にする仕組みが取られており、偏在是正の手段として一定の効果をあげています。

 

このような再配分の制度を含め、真の地方分権の実現に向け、偏在性の小さい税体系の構築を図ることが必要です。

 

 


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