2022(R4)年 年報
1.発生状況の解析と評価 精度評価
9)島根県感染症発生動向調査の精度評価:表17、図13〜16
 水痘ワクチン定期化により水痘が著減したことから、ここ数年は本サーベイランスの妥当性をモニターできる疾患は突発性発疹と考えられている。季節や地域によるバラツキが少なく、 自粛などの生活様式の変化に影響されにくいのがその理由である。突発性発疹の報告数をもとに、出生数を勘案して、動向調査の妥当性の評価が行われる。 2022年もコロナ自粛で人の交流が極度に制限された1年であった。突発性発疹の報告数が481件、指数0.68と過去最少の年であったが、本疾患はモニターとして意義を保っていると思われる。
 水痘は、突発性発疹と同じ属のヘルペス帯状疱疹ウイルスが原因である。ワクチンが定期化してから軽症例のわずかな登録数しか見られなくなったが、 ヘルペス属ウイルスの特徴からしてゼロになることはないと考えられる。ワクチンで減ったといっても、発生頻度の変動が少ないというヘルペス属ウイルスの特徴が残存しているように見受けられる。 ヘルペス属ウイルスが原因の突発性発疹と水痘の動向で本サーベイランスの精度と妥当性を判断していくしかないと思われる。
患者数 幼児人口と報告患者数
地区別の患者数推移 地区別の患者数推移
表17 出生数又は幼児人口に対する報告患者数
(全県)
 出生数幼児人口出生1万人当たり幼児人口10万人当たり
(出生6年
間合計)
突発性発しん総報告数報告数※1
(疾患除去)
200264233967411553607116681
200362203906612385507116173
200460153858918174913817922
200559153767716256642520102
200660113717413647259428571
200759383652214826869623063
200857203581916036002118183
200956153521414309789317953
201055953479412566400823918
201155783445714008565232757
201253903383615067410719828
201353803327813988435625188
201453933295115047742126297
201554453278113508189232589
201653293251513748654229491
201750743201113627663630037
201848613148212947595121358
201946833078512138071124431
20204433298251581323999633
202143742875414793359915240
202242192764411402968111800
(東部:隠岐圏域を含む)
 出生数幼児人口出生1万人当たり幼児人口10万人当たり
東部(出生6年
間合計)
突発性発しん総報告数報告数※1
(疾患除去)
20022474153088532456911772
20032483151907614137612120
200423421500219984777417338
200522941476719056746121948
200623111453517318135534682
200723951429918048264226114
200823651419019417215620324
2009227413981164911110119434
201021961383514398065829967
201122151375614818858733571
201221821362714997954817862
201321571338915029062725947
201421831320715947563427417
201522081314113958877634381
201621471309212729013929583
201720211289810797836128330
20181918126348297347619922
20191915123928308181925113
20201757119661070307127588
202117101146810642567111580
20221700110216942404510816

(中部)
 出生数幼児人口出生1万人当たり幼児人口10万人当たり
中部(出生6年
間合計)
突発性発しん総報告数報告数※1
(疾患除去)
200221771342312134118320510
200320651293415545774717040
200419831275220224974118648
200520231265316266087917498
200620841251613587044629195
200719901232216336822827406
200820301217514245639420444
200919021201214779336519306
201018761190511195527922629
201119431182513028662235366
201218041154515806327420528
201318641141914117497227227
201418401122916097516327153
201518611118813497542033393
201619191123115748960035829
201717971108517367571537023
201817331101418127689325513
201916491079914927448822974
202016311059018953291812257
202116671039616024628719354
202216021007912923482511926
(西部)
 出生数幼児人口出生1万人当たり幼児人口10万人当たり
西部(出生6年
間合計)
突発性発しん総報告数報告数※1
(疾患除去)
200217721051015074778319629
200316721050915557384121629
200416901040213255241318621
200515981025712207177520659
20061616101238486266919026
2007155399017924913613251
20081490961911344568011852
20091439938610228229313701
20101523921911624914816075
20111420904114087835427508
20121404882914257849121577
20131359863512148543120834
20141370851512198317123429
20151376845212797975628739
20161263819212437659920654
20171256802812827513723132
20181210783411987681916939
20191119759414218243423927
2020104572691895327288461
2021997689019362653114470
2022917654416363042512546

※1 総報告数から、インフルエンザ及び感染性胃腸炎の報告件数を除いた件数