2020(R2)年 年報
(1) RSウイルス感染症
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わずか79件の報告であった。指数0.08、夏の終わり頃からの流行がまったくみられず、12月に入っても流行の兆しは見られていない。迅速検査の適応が拡大されてから例をみない少ない年であった。 コロナ自粛の影響がもっとも顕著に現れた感染症と言える。このまま消えることは考えにくいし、半年程度ずれて流行、あるいは次の年の流行と重なって大きな流行になるとの予測もある。 ハイリスク乳幼児へのシナジス投与スケジュールにも影響する。シナジスはモノクローナル抗体で、量産ができない高価薬だけに、RSの今後の動向には注意を要する。 RSウイルス感染症と臨床像や好発年齢がよく似た疾患にヒトメタニューモウイルス感染症があるが、これもRSとまったく同様の少なさであった。
RSウイルス感染症報告グラフ
シーズン別の報告数合計:RSウイルス感染症
平均報告数
2010年
2011年
2012年
2013年
2014年
2015年
2016年
2017年
2018年
2019年
2020年
882
524
634
1,155
933
987
1,251
1,040
1,180
900
1,020
79