(4) 感染性胃腸炎 >
年間データ
感染性胃腸炎は、年間の総報告患者数がほぼ一定である疾患の一つであるが、2004年の感染性胃腸炎の報告数は流行指数が1.30やや多く、特に東部では流行指数が2.28と2倍以上の報告があった。これは、東部の3定点が4月から変更になった事が大きく影響しており、この事を考慮して見る必要がある。
2003/04年シーズンの週別の定点あたり報告患者数では、冬期に入り増加し2003年の12月下旬にピークを迎えた。1月から3月にやや減少した後4月に入り再び患者数が増加し、4月下旬にピークがみられた。その後、徐々に報告数が減少したが、12月に入ると患者数が急増した。
感染性胃腸炎の患者数を季節別にみると、冬期(12月〜翌年3月)に多く、この間の12月中旬〜1月と、3月前後に2峰性となることが多いが、本年は2回目のピークが4月にずれ込んでいる。検出されたウイルスをみると、2003年12月から2004年2月の患者数の増加に合わせてノロウイルス(NV)が検出されており、冬期前半の流行はNVを主体とするものである。一方、4月の患者数増加と一致してA群ロタウイルスが多く検出され、春の流行期はこのウイルスによるものであった。
地区別では、年間の定点当たり報告数で最も多かったのは東部の452.4人、次いで中部(307.6人)、西部(217.0人)となっている(表6)。また、年齢別では1歳が19.0%で最も多かったが、他の年齢からも幅広く報告されている。
感染性胃腸炎報告グラフ >
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シーズン別の報告数合計:感染性胃腸炎
| 平均報告数 | 1999/2000年 | 2000/2001年 | 2001/2002年 | 2002/2003年 | 2003/2004年 | 2004/2005年 |
| 5,768 | 6,148 | 5,141 | 4,964 | 5,278 | 7,307 | 1,546 |