(3) A群溶連菌咽頭炎 >
年間データ
2004年のA群溶血性連鎖球菌咽頭炎の報告件数は865件であった。これまで本疾患は、4〜5年周期の流行期と流行閑期を繰り返すことが知られているが、1997年から2000年までの流行期が終了した後、ほぼ1年毎に流行年と患者数の少ない年が交互にみられている。2004年は流行年となり、特に東部と中部では流行指数が2.15および1.79となり過去10年と比較して約2倍の患者報告があった。
本疾患は冬期と夏期に多発する傾向がみられるが、2004年の月別患者発生状況(表7)の定点あたり患者数は前年の11月以降に増加した患者数が1〜7月まで多い状態が続き、8月にいったん減少した。その後冬期に入り、11月〜12月に再び増加した。
圏域別にみた患者発生状況(表6)では、雲南圏域が最も多く(定点あたり年間98.0人)、次いで松江圏域(41.4人)、隠岐圏域(36.0人)となっている。また、流行時期は圏域によって異なり、松江圏域は、1〜7月および12月に多くみられ、雲南圏域では、1〜3月および11〜12月に多く報告された。特に雲南圏域の11月以降の流行は定点当り5人以上が続き大きな流行となった。
年齢別では、例年5歳児を中心としたピークが見られ4〜6歳児が全体の約半数を占めるが、本年は年齢のピークが3歳児にあり、例年とは違う流行を示した。(表12)
A群溶連菌咽頭炎報告グラフ >
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シーズン別の報告数合計:A群溶連菌咽頭炎
| 平均報告数 | 1999/2000年 | 2000/2001年 | 2001/2002年 | 2002/2003年 | 2003/2004年 | 2004/2005年 |
| 611 | 779 | 411 | 666 | 402 | 797 | 256 |