2004(H16)年 年報
(1) インフルエンザ >年間データ
 2004年(2003/2004年シーズン)のインフルエンザの報告数は4,821件であった。前の02/03シーズンは大きな流行となったが、03/04シーズンは平年並みの流行であった。
 例年、新年の第1週をすぎると流行が一気に拡大する傾向にあるが、本シーズンは流行の始まりが約2週遅く、2004年第3週に1.0人を越え流行シーズンに入った。2004年第5週には定点当たり10人を超え、2月中旬の第7週に定点当たり25.4人となりピークとなった。その後、急速に患者数が減少したが、3月中旬の第12週以降は定点当り1〜2人の発生が続き、最終的に終息したのは6月に入った第24週になってからであった。
 医療圏域別の年間の定点あたり患者数が多かったのは、雲南圏域(264.99人)、大田圏域(160.32人)、益田圏域(133.40人)であり、その他の圏域では100人前後の報告であった。
 年齢別では、昨シーズンと同様に4歳以下の報告数が多く、1歳から2歳児の報告が多いのが特徴的であった。A香港型とB型による流行は近年繰り返し起こっており、5歳児以上は感受性が低くなっているためと思われる。(表12)
 流行したウイルスは、近年の流行の主役であるA香港型がシーズン前半の大きな流行の原因となった。2004年第8週になって検出され始めたB型は、A香港型と入れ替わるように検出数が増え、シーズン後半の第12週から21週にかけて尾を引くように患者が発生した。このように、2つの型のウイルスが時期をずらして流行し、結果として長期間にわたりインフルエンザの流行が続くのが近年の流行パターンであり、本シーズンは特に遅くまでの流行であった。

インフルエンザ報告グラフ >グラフデータ表示
年間発生推移
過去10年間推移

シーズン別の報告数合計:インフルエンザ
平均報告数1999/2000年2000/2001年2001/2002年2002/2003年2003/2004年2004/2005年
5,2396,7262,3242,3729,9514,8214