(1) インフルエンザ >
年間データ
2003年(2002/2003年シーズン)のインフルエンザの報告数は9,951件であった。00/01シーズン、01/02シーズンと2シーズン
連続して報告数が過去最低レベルであった後の流行であったため比較的大きな規模の流行となった。また、集団発生の学級閉鎖
措置報告患者数も昨シーズンに比べ多かったが、過去10シーズン中では4番目の規模であり学童期以上の年齢での患者がそれほど
多くなかったことがうかがわれる。
週別の定点あたりの報告者数は、2002年第51週に1.0人を越え流行シーズンに入り、2003年第2週には定点当たり20人を超え一気
に流行が拡大した。その後第4週にピークを迎えた後、第10週までは急激に患者数が減少したが、第11週に再び増加し、小さな
ピークを形成したあと緩やかに減少し、定点当たりの患者数が1.0人を下回った第16週には終息した。
医療圏域別の年間の定点あたり患者数が多かったのは、雲南圏域(372.73人)、大田圏域(362.7人)、益田圏域(275.0人)であった。
その他、隠岐を除く他の圏域でも200人以上の報告があり、全県的に比較的大きな流行となった。
年齢別では、4歳以下の報告数が多く、特に1歳児の報告が多いのが特徴的であった。これは過去2シーズンともインフルエンザ
の大きな流行がなく、低年齢児の感受性が高くなっていたためと思われる。(
表12)
流行したウイルスは、近年の流行の主役であるA香港型がシーズン前半の大きな流行の原因となった。2003年に入ってから
検出され始めたB型が、徐々に拡大してシーズン後半の第8週から14週にかけて小規模な流行をした。このように、2つの型の
ウイルスが時期をずらして流行し、結果として長期間にわたりインフルエンザの流行が続くのが近年の流行パターンであり、
1シーズンに2回インフルエンザに感染する可能性もある。
インフルエンザ報告グラフ >
グラフデータ表示
シーズン別の報告数合計:インフルエンザ
平均報告数 | 1998/1999年 | 1999/2000年 | 2000/2001年 | 2001/2002年 | 2002/2003年 | 2003/2004年 |
5,669 | 6,973 | 6,726 | 2,324 | 2,372 | 9,951 | 3 |