2002(H14)年 年報
(4) 感染性胃腸炎 >年間データ
 2002年(平成14年)の感染性胃腸炎は、平年に比べやや患者数が少なかったものの、昨年に引き続いて報告患者総数では 21疾患中で最も多かった。これは、流行性の疾患、特にインフルエンザの報告数も平年の約半数と少なかったためである。
 週別の定点あたり報告患者数では、冬季に入り増加し1月中旬(第3週)にピーク(9.0人)となり、その後しだいに減少し、 6月から9月までの間は2人前後で推移した。10月中旬(第42週)から例年より早く患者数が増加し始め、11月中旬 (第47週)にピークとなっている。
 検出されたウイルスをみると(表18)、1月と11月の患者数の増加に合わせて、ノーウォークウイルス(NV)が検出されて おり、冬季の流行はNVを主体とするものと思われる。一方乳児に多く見られるロタウイルスは、4月を中心として多く検出 されているが、患者数の大幅な増加に至っていない。
 地区別では、年間の定点あたり報告数で最も多かったのは中部地区の264.9人、次いで西部(233.9人)、東部(170.3人)と なっている(表6)。流行のピークは地区により違いはあるものの、1月から2月にみられた。また、年齢別では、1歳が 16.3%で最も多かったが、他の各年齢も5%〜10%前後であり、幅広い年齢層で報告されている。

感染性胃腸炎報告グラフ >グラフデータ表示
年間発生推移
過去10年間推移

シーズン別の報告数合計:感染性胃腸炎
平均報告数1997/1998年1998/1999年1999/2000年2000/2001年2001/2002年2002/2003年
5,389 5,332 5,360 6,148 5,141 4,964 1,475