(1) インフルエンザ >
年間データ
2002年(2001/2002年シーズン)のインフルエンザの報告数は2,372件であり、過去10年間で昨シーズンに次いで報告数が少なく、
発生数の比較となる流行指数は0.47であり、平年の半分以下の流行であった。
また、集団発生の学級閉鎖措置報告患者数をみても、発生動向調査での流行推移と同様に患者数は平年にくらべ少なかった。
週別の定点あたりの報告者数は、第4週に1.0人を越え流行シーズンに入り、例年に比べ1か月近く遅い2月の中旬から下旬に
かけてピークを迎えた。しかし、定点当たりの患者数が10.0人を越えた週はなかった。その後4月上旬(第14週)にいったん
1.0人を下回り終息したかに見えたが、再び中部地区を中心に患者数が増加し、4月の下旬から5月の上旬に2回目の小さな
ピークを観察した。
医療圏域別の年間の定点あたり患者数が多かったのは、大田圏域(137.3人)、雲南圏域(108.69人)、浜田圏域(90.2人)であったが、
他の圏域では66人以下であった。東・中・西部地区に区分した報告患者総数をみると、県中部から西部かけての報告数が多く、
県東部の報告数は少なかった。
年齢別では、乳幼児から高齢者まで全年齢にわたって報告があった。(表12)
流行したウイルスは、近年の流行の主役であったA香港型は比較的少なく、流行の主体はAソ連型であった。
A香港型は、前年末から流行が終息するまでシーズンを通して検出されたが、検出数が少なく大きな流行にはならなかった。
一方Aソ連型は、患者数の増加と共に多く検出され、2001/2002年シーズンの流行の主な型であった。
その後、4月下旬からの2回目のピーク時には検出されなかった。B型はシーズン半ばから検出され始め、6月に入ってからも検出が続いた。
今シーズンの中部地区を中心とした2回目のピーク時に、中部地区からB型ウイルスが検出されており、B型ウイルスによる流行が確認された。
インフルエンザ報告グラフ >
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シーズン別の報告数合計:インフルエンザ
平均報告数 | 97/98年 | 98/99年 | 99/00年 | 00/01年 | 01/02年 | 02/03年 |
4,811 |
5,661 |
6,974 |
6,726 |
2,324 |
2,372 |
190 |
学級閉鎖報告患者数
| 97/98年 | 98/99年 | 99/00年 | 00/01年 | 01/02年 | 02/03年 |
報告患者数 | 11,932 | 18,121 | 6,282 | 2,142 | 2,887 | - |