2000(H12)年 年報
(11) ヘルパンギーナ >年間データ
 平成12年のヘルパンギーナの報告件数は460件で、総報告件数の2.4%を占め、前年の報告件数896件より436件の減少 であった。定点当たりでも前年の年間38.9人から20人へと減少し、流行が小さかったことを表している。
 週別にみると、一定点あたり報告件数は、第23週に0.13人と増加をはじめ、第28週から36週まで1.43人〜1.87人で 推移し、その後漸減して第41週以降には0.22人以下となった。
発生開始は4月から7、8月を中心に12月までの比較的長期間にみられたが、地区別にみた患者発生の中心は地区によって 異なり、東部では7月、中部、西部、隠岐では年齢別にみると、1歳が126件(27.4%)、2歳89件(19.3%)、3歳56件 (12.2%)の割合で、5歳以下の報告件数は83.2%を占める。
 本疾患は毎年7月に急峻な単峰性ピークを示すことが多く、典型的な夏型感染症で規則的な流行パターンを示す。 しかし、ウイルスの侵入地点、経路によって流行開始時期は地域によって異なる。また、複数の起因ウイルスが流行の 時期をずらしながら波及伝播するため減退期に小峰を形成して2峰性を示し、流行期が遷延することがある。
 この10年間の推移をみると(表1)、多発した1990年〜92年以降着実に減少しており、この減少が流行の周期性、 少子化、調査の精度に問題があるのか明確にする必要がある。

ヘルパンギーナ報告グラフ >グラフデータ表示
年間発生推移
過去5年間推移

シーズン別の報告数合計:ヘルパンギーナ
平均報告数1995年1996年1997年1998年1999年2000年
618639549696310896460