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前月へ 島根県感染症情報(月報) 2017年5月 次月へ
県内情報週報の月集計データSTD・基幹定点月報全数報告疾患(全国)
1.県内感染症情報
1)全数報告感染症(1〜5類感染症)[ ]は無症状病原体保有者を再掲
 結核が8件[1](松江圏域2件[1]、出雲圏域3件、浜田圏域1件、益田圏域1件、大田圏域1件)、A型肝炎が1件(松江圏域)、つつが虫病が1件(松江圏域)、重症熱性血小板減少症候群が1件(雲南圏域)、アメーバ赤痢が3件(松江圏域2件、益田圏域1件)、侵襲性肺炎球菌感染症が5件(松江圏域2件、出雲圏域3件)報告されています。
*週報報告医療機関からの報告患者数(4週換算) : 3月 2,346件 4月 1,497件 5月 1,422件
2)インフルエンザおよび小児科定点報告( )内は月の定点当たり報告数(4週換算) [ ]は週当り定点当り報告数
○インフルエンザ :(3.6)。県内全域の患者発生報告数は減少傾向が続いており、収束に向かっています。松江圏域(5.9)、浜田圏域(4.8)及び益田県域(4.8)等、各圏域で患者発生報告があります。手洗い、咳エチケット等感染予防を心掛けましょう。
○感染性胃腸炎 :(24.6)。県内全域の患者報告数はほぼ横ばいですが、松江圏域(45)で流行しています。大田圏域(26)、出雲圏域(21)及び益田圏域(20)でやや流行しているほか、各圏域で患者発生報告があります。手洗いの励行と食品の取扱いに注意しましょう。
○A群溶連菌咽頭炎 :(11.7)。県内全域の患者報告数はほぼ横ばいですが、松江圏域(24)では第20週[9.6]に警報レベル[8.0]を超える流行となっています。出雲圏域(14)で流行しているほか、各圏域で患者発生報告があります。合併症を来さないよう早期診断と確実な治療が重要です。
○流行性耳下腺炎 :(8.3)。県内全域の患者報告数はやや増加しており、過去5年間の同期に比べ多い状況が続いています。特に、益田圏域(22)では第18週[8.0]、第19週[7.0]に警報レベル[6.0]を超える流行となっているほか、出雲圏域(15)では第18週から第21週まで注意報レベル[3.0]以上の流行が続いています。雲南圏域(10)で第20週[3.0]に注意報レベル[3.0]以上の流行となっているほか、隠岐圏域を除く各圏域で患者発生報告があり注意が必要です。有効な予防方法は予防接種で、現在、任意予防接種として1歳以上で接種することができます。
○咽頭結膜熱 :(2.5)。大田圏域及び隠岐圏域を除く各圏域で患者発生報告があります。
○手足口病 :(1.5)。浜田圏域を除く各圏域で患者発生報告があります。
○伝染性紅斑 :(1.4)。隠岐圏域を除く各圏域で患者発生報告があります。
○水痘 :(1.2)。隠岐圏域を除く各圏域で患者発生報告があります。
発生推移グラフ グラフ凡例
A群溶連菌咽頭炎報告推移グラフ 流行性耳下腺炎報告推移グラフ
3)眼科定点報告
5月の急性出血性結膜炎及び流行性角結膜炎の報告はありません。
4)性感染症報告
 性器クラミジア感染症が11件、性器ヘルペスウイルス感染症が2件及び淋菌感染症が4件の患者発生報告があります。
5)基幹病院報告
○無菌性髄膜炎 :2件。松江圏域1件及び出雲圏域1件の患者発生報告があります。
○マイコプラズマ肺炎 :7件。雲南圏域5件、浜田圏域1件及び益田県域1件の患者発生報告があります。
○感染性胃腸炎(ロタ) :19件。隠岐圏域10件、出雲圏域6件及び大田圏域3件の患者発生報告があります。
○メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症 :27件。地区別では西部からの報告が16件(59%)を、年代別では70歳以上が16件(59%)を占めています。  
2.病原体検出情報(2017年4月〜2017年5月の検出結果)
 インフルエンザは、県内全域でA香港型が主に検出されていますが、一部地域ではA2009型とB型(ビクトリア系統・山形系統)が検出されています。咽頭結膜熱からアデノウイルス1型、2型、5型、パラインフルエンザウイルス3型及びRSウイルスが検出されています。感染性胃腸炎からA群ロタウイルスやノロウイルスGT型、GU型、アデノウイルス1型、2型、5型及びパラインフルエンザウイルス3型などが検出されています。手足口病、熱性疾患からコクサッキーウイルスA6型が検出されています。ヘルパンギーナからコクサッキーウイルスA6型、パラインフルエンザウイルス3型が検出されています。肺・気管支炎からライノウイルス、ヒトメタニューモウイルス、RSウイルス、パラインフルエンザウイルス1型、3型及びアデノウイルス1型、2型、5型が検出されています。その他、咽頭炎や扁桃炎からアデノウイルス1型、2型、5型、パラインフルエンザウイルス3型、ライノウイルス及びヒトメタニューモウイルスが検出されています。SFTS患者1名からSFTSウイルス、麻疹患者2名から麻疹ウイルスがそれぞれ検出されています。
2017年4月から2017年5月までの診断名別病原体検出数:島根県保健環境科学研究所(一部抜粋)
ウイルス名アデノコクサッキーAエコーインフルエンザパラインフルエンザRSライノ ヒトメタニューモA群ロタノロアストロ麻しんSFTSV 合計
12563AH1 AH3ByamBvic13A G1G2
インフルエンザ     4725             18
咽頭結膜熱4121        11         19
感染性胃腸炎121        1  15221   16
手足口病   41                 5
ヘルパンギーナ   1       1          2
麻しん(疑いを含む)                   5  5
咽頭炎161        4 21       15
扁桃炎 1                    1
肺・気管支炎111       22163       17
熱性疾患   1                  1
SFTS                     22
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