1.県内感染症情報
1)全数報告感染症(1〜5類感染症)[ ]は無症状病原体保有者を再掲
結核が8件[2](松江圏域3件[1]、出雲圏域2件[1]、浜田圏域1件、益田圏域1件、隠岐圏域1件)、
A型肝炎が1件(松江圏域)、つつが虫病が1件(雲南圏域)、レプトスピラ症が1件(出雲圏域)、
クロイツフェルト・ヤコブ病が1件(松江圏域)、侵襲性肺炎球菌感染症が4件(松江圏域2件、出雲圏域2件)、カルバペネム耐性腸内細菌科細菌感染症が1件(松江圏域)報告されています。
*週報報告医療機関からの報告患者数(4週換算): 9月 1,228件 10月 1,159件 11月 1,592件
2)インフルエンザおよび小児科定点報告( )内は月の定点当たり報告数(4週換算) [ ]は週当り定点当り報告数
○インフルエンザ
:(0.3)松江圏域4件、出雲圏域6件及び益田圏域1件と散発的な発生となっています。
○RSウイルス感染症
:(7.6)。9月をピークに減少し、概ね横ばいに推移していますが、出雲圏域(16)及び益田圏域(11)で多い状況です。全国的には、大流行となった2014年と同規模ながら、先行する形の流行となっています。
〇咽頭結膜熱
:(2.3)。出雲圏域 (7)で6月をピークに小流行が続き、益田圏域(2)及び松江圏域(1)もやや増加しています。
○A群溶連菌咽頭炎
:(9.0)。8月以降漸増しています。松江圏域(16)では2014年5月から流行が続いています。また、出雲圏域(10)、雲南圏域(8)及び益田圏域(7)で多い状況です。全国的には、過去10年間の同期と比較して最大規模の流行が続いています。
○感染性胃腸炎
:(38.5)。流行期に入り、松江圏域(68)では大流行となっています。また、出雲圏域(40)で多い状況です。県内の患者報告数は885件と過去5年間の同期(11月4週換算504件〜853件平均721件)と比較して多い状況です。
○水痘
:(2.3)。流行期に入り52件と増加傾向を示していますが、2014年同期と比較して少なく、また、過去5年間の同期(11月4週換算:84〜172件 平均132件)と比較しても39%と少ない状況です。
3)眼科定点報告
流行性角結膜炎が7件(松江圏域6件、出雲圏域1件)と東部を中心に6月以降流行が続いています。
4)性感染症報告
性器クラミジア感染症が15件、性器ヘルペスウイルス感染症が4件、淋菌感染症が13件の患者発生報告があります。
5)基幹病院報告
〇細菌性髄膜炎
:1件。出雲圏域で50歳代の患者発生報告があります。
○マイコプラズマ肺炎
:12件。雲南圏域5件、浜田圏域3件、隠岐圏域3件、大田圏域1件の患者発生報告があります。
全国的には、7月以降増加に転じています。
○メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症
:31件。全県で1月から11月までの月平均患者発生報告数は25.6件です。2014年の同期40.4件と比較してかなり少ない状況です。
2.病原体検出情報(2015年10月〜2015年11月までの検出結果)
インフルエンザは東部の散発例から第46週にB型(山形系統)、第48週にA香港型が検出されています。
肺・気管支炎患者からエンテロウイルス68型、ライノウイルス、RSウイルスが検出されています。
感染性胃腸炎からは10月以降ノロウイルスGUが高率に検出されているほか、サポウイルス、腸管アデノウイルス、A群ロタウイルスが検出されています。
手足口病は11月にも散発的な発生があり、中部でコクサッキーウイルスA6型が検出されています。
無菌性髄膜炎は中部・西部で散発的な患者発生が続いており、コクサッキーウイルスA9型、B5型、エコーウイルス18型が検出されています。
ウイルス名 | コクサッキーA | コクサッキーB | エコー | エンテロ | インフルエンザ | RS | ライノ | 腸管アデノ | A群ロタ | ノロ | サポ | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
型 | 6 | 9 | 16 | 5 | 16 | 18 | 68 | AH3 | B | A | GU | ||||
インフルエンザ | 1 | 6 | |||||||||||||
感染性胃腸炎 | 1 | 3 | 1 | 16 | 3 | ||||||||||
手足口病 | 3 | 2 | |||||||||||||
咽頭炎 | 1 | ||||||||||||||
肺・気管支炎 | 1 | 1 | 2 | 1 | 2 | ||||||||||
熱性疾患 | 1 | 1 | |||||||||||||
発疹症 | 2 | ||||||||||||||
無菌性髄膜炎 | 1 | 1 | 2 |