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前月へ 島根県感染症情報(月報) 2006年11月 次月へ
県内情報週報の月集計データSTD・基幹定点月報全数報告疾患(全国)
1.県内感染症情報
1)全数報告感染症(1〜5類感染症)
 腸管出血性大腸菌感染症が1件(浜田圏域)、つつが虫病が1件(出雲圏域)、梅毒 が1件(隠岐圏域)報告されています。
2)インフルエンザおよび小児科定点報告
報告患者数の月間合計は 9月が894件、10月が1,231件、11月が2,285件 でした(4週換算)。
○感染性胃腸炎 :(69.4)。43週より拡大し始め、45週からは大流行となっています。松江圏域(128)は特 大の流行となっており、大田圏域以東でより多くなっています。1か月の報告数では昨年1 月を凌駕し、ここ10年で最大となっています。
○水痘 :(8.0)。漸増して48週にはかなり増加しました。松江圏域(12)、出雲圏域(10)で多くなっています。
○流行性耳下腺炎 :(7.6)。小さく増減を繰り返しつつ全県で流行しています。隠岐圏域(23)で大流行して おり、大田圏域(12)でも増加しています。
○A群溶連菌咽頭炎 :(6.0)。松江圏域、出雲圏域、浜田圏域で多く、松江圏域では前月よりかなり増加しました。
○手足口病 :(2.8)。雲南圏域(10)で小流行が続き、出雲・松江圏域でもやや多くなっています。
○咽頭結膜熱 :(1.8)。松江圏域、出雲圏域でなお発生が続き、出雲圏域では漸増しています。
○RSウイルス感染症 :中部で46週より報告があり、48週には中部8件、東部4件が報告されています。
発生推移グラフ グラフ凡例
手足口病報告推移グラフ 感染性胃腸炎報告推移グラフ
3)眼科定点報告
 今月は急性出血性結膜熱、流行性角結膜炎とも患者の報告はありませんでした。両疾患とも夏季に流行する 疾患ですので、今年は大きな流行は起きないと考えられます。
4)性感染症報告
 11月の性感染症の報告患者数は性器クラミジア感染症が10件、淋菌感染症が5件、性器ヘルペスウイルス感 染症が3件、尖圭コンジローマが2件で、20代、30代の性活動の活発な年齢層が高率に感染しています。
5)基幹病院報告
○マイコプラズマ肺炎 :8件。隠岐圏域から45週以降続けて報告があります。
○メチシリン耐性黄色ブ球感染症 :34件。10歳未満で2か月続けて報告がありませんでした。
○ペニシリン耐性肺炎球菌感染症 :6件。6月以降、1桁の報告が続いています。
2.病原体検出情報(11月までの検出結果)
 手足口病、無菌性髄膜炎、発疹症からエンテロウイルス71型が分離されています。感染性胃腸炎は例年より も早くノロウイルス(G2)が多数検出され、現在県内全域で流行しています。また、松江、県央及び益田保健所 管内でノロウイルスによる食中毒が発生しました。
2006年9月 から 2006年11月まで の診断名別病原体検出数:島根県保健環境科学研究所
ウイルス名アデノコクサッキーAエコーエンテロパレコ腸管アデノNVSV病原性大腸菌カンピロバクター合計
12399183071GIGIIEPEC
感染性胃腸炎 2  1  12312111134
咽頭結膜熱126            9
手足口病       3       3
ヘルパンギーナ        1      1
発疹症   1 2 1       4
咽頭炎・扁桃炎 1             1
無菌性髄膜炎      51       6
熱性疾患  1 1          2
島根県感染症情報センター