保環研 |動向調査トップカレンダー疾患別11月_月報グラフ一覧
島根県感染症情報(月報) 2005年11月(10/31〜12/4)
県内情報週報の月集計データSTD・基幹定点月報全数報告疾患(全国)
1.県内感染症情報
1)全数報告感染症(1〜5類感染症)
 後天性免疫不全症候群が1件(出雲圏域)、日本脳炎が1件(出雲圏域)、梅毒が 1件(出雲圏域)、レジオネラ症が1件(大田圏域)報告されています。
2)インフルエンザおよび小児科定点報告
報告患者数の月間合計は9月が773件、10月が762件、8月が1190件 でした(4週換算)。
○インフルエンザ :46週に出雲圏域で、48週に松江圏域と益田圏域散発的な報告がありました。
○感染性胃腸炎 :(20.7)。中旬より各地で流行してきました。大田圏域(32)、松江圏域(26)、や出雲圏域、 隠岐圏域で多く報告があります。
○水痘 :(9.5)。前月下旬より各地で拡大しています。雲南、松江、益田圏域で多くなっています。
○流行性耳下腺炎 :(5.2)。各地で増減していますが、今月は松江、大田、雲南圏域で増加しました。
○伝染性紅斑 :(3.1)。雲南(7)、松江(6)、隠岐圏域(5)からの報告が多い他、出雲、益田圏域からの報告 もあります。島根県は全国的に最も多発しています。
○咽頭結膜熱 :(1.7)。前月より出雲圏域(4)で、また今月下旬から浜田圏域(6)で小流行しています。
○手足口病 :(2.7)。隠岐圏域(18)で再燃し、雲南、松江圏域でも漸減しながらも流行が続いています。
○A群溶連菌感染症 :(3.5)。中旬から松江、益田圏域の他各地で増加しています。
○百日咳 :乳児例2件が出雲圏域から報告されています。
発生推移グラフ グラフ凡例
水痘報告推移グラフ 伝染性紅斑報告推移グラフ
3)眼科定点報告
 急性出血性結膜熱は患者報告はありませんでした。流行性角結膜炎は今年夏に浜田圏域で数週間にわたり小 規模な流行が続いていましたが、9月以降は減少しています。
4)性感染症報告
 11月の性感染症の患者報告数は性器クラミジアが6件、性器ヘルペスウイルス感染症が2件、尖圭コンジローマ が7件、淋菌感染症が9件で、これら感染症は2003年から横這い状態が続いています。患者の年齢層は10代から40 代の性行動が活発な年齢層が大多数を占めています。
5)基幹病院報告
○マイコプラズマ肺炎 :雲南案圏域で20歳代の1件が報告されました。本年の累計は14件と少ない報告です。 ○クラミジア肺炎
○メチシリン耐性黄色ブ球菌感染症 :39件。西部で前月より半減し比較的少ない報告でした。
○ペニシリン耐性肺炎球菌感染症 :18件。東部と西部で共に増加し、本年2番目に多くなりました。
○薬剤耐性緑膿菌感染症 :3件。西部で3件の報告があり、本年の累計は12件となり、昨年の2倍になりまし た。そのうち西部が9件と75%を占めており、70際以上が8件となっています。
2.病原体検出情報(11月までの検出結果)
 感染性胃腸炎からノロウイルス(G2)、手足口病からコクサッキーウイルスA16型、無菌性髄膜炎からエコーウ イルス6型が主に分離されています。また、今月に入りノロウイルス(G2)による集団感染症が起こっています。
2005年9月 から 2005年11月まで の診断名別病原体検出数:島根県(保環研 感染症疫学科)
ウイルス名アデノコクサッキーAコクサッキーBエコーパレコ腸管アデノノロ腸炎ビブリオ病原性大腸菌カンピロバクター合計
3616346G1G2EPEC
感染性胃腸炎1   1112191 320
咽頭結膜熱4   1 1      6
手足口病  4          4
ヘルパンギーナ 1  1        2
熱性疾患    23       5
無菌性髄膜炎     5       5
咽頭炎・扁頭炎     3       3