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島根県感染症情報(月報) 2005年5月(5/2〜5/29)
県内情報週報の月集計データSTD・基幹定点月報全数報告疾患(全国)
1.県内感染症情報
1)全数報告感染症(1〜5類感染症)
 ツツガムシ病が1件(雲南圏域)、日本紅斑熱が1件(出雲圏域)、急性脳炎が1件 (松江圏域)報告されています。
2)インフルエンザおよび小児科定点報告
報告患者数の月間合計は、3月が4,449件、4月が1,710件、5月が1,518件でした。
○インフルエンザ :(10.5)。4月末に雲南圏域(53)で再燃し緩やかに減少しています。松江圏域(14)、出雲 圏域(12)で報告が残っていますが、他の圏域では5月初旬に終息しました。
○感染性胃腸炎 :(23)。大田圏域(38)、雲南圏域(13)でやや増加し、出雲圏域や浜田圏域では横ばいで した。松江圏域(38)では大きく減少し、県全体では1月のピーク以降漸減しています。、
○水痘 :(11)。隠岐圏域(27)で大流行が続き、浜田圏域(6)を除き益田圏域をはじめ各圏域で流 行が大きくなっています。昨年のピーク月の約2倍に達しており、全国的にみて最大規模 の流行となっています。
○手足口病 :初旬より浜田圏域および松江圏域で流行し出しました。
※流行性耳下腺炎、ヘルパンギーナ、伝染性紅斑がやや増加しています。百日咳が大田圏域から2件報告されています。
発生推移グラフ
グラフ凡例
感染性胃腸炎報告推移グラフ 水痘報告推移グラフ
3)眼科定点報告
 流行性角結膜炎の報告患者数の月間合計は、3月が6件、4月が3件、5月が5件で少数横這い状態が続いています。 5月の5件は出雲圏域が2件、浜田圏域3件で全て20歳代の成人でした。
4)性感染症報告
 性器クラミジアの患者報告数は11件で、10歳代1件、20歳代5件、30歳代5件でした。昨年は夏季に患者報告数 が多かったことから今後増加すると思われます。淋菌感染症の患者報告数は16件で、男性15件、女性1件で全て20 歳代の成人でした。性器ヘルペスウイルスは1件、尖圭コンジローマは2件の報告がありました。
5)基幹病院報告
○細菌性髄膜炎 :出雲圏域から60歳代1件の報告がありました。
○無菌性髄膜炎 :報告がありませんでした。
○マイコプラズマ肺炎 :出雲圏域から乳児1件の報告がありました。
○メチシリン耐性黄色ブ球菌感染症 :50件。コンスタントに50件前後の報告が続いています。
○ペニシリン耐性肺炎球菌感染症 :25件。東部で増加し、昨年の6月以降ではじめて20件以上となりました。
○薬剤耐性緑膿菌感染症 :中部で70歳以上の1件が報告されました。
2.病原体検出情報(5月までの検出結果)
 2、3月のインフルエンザからはA香港型とB型が分離されていましたが、4月中旬以降はA香港型のみ分離されて います。また、5月になり無菌性髄膜炎からエコー6型が、手足口病からはコクサッキーA16型が分離されています。
2005年3月 から 2005年5月まで の診断名別病原体検出数:島根県(保環研 感染症疫学科)
ウイルス名アデノコクサッキーAコクサッキーBエコーインフルエンザアストロNVSVA群ロタカンピロバクター大腸菌合計
22691636A香港BG2EPEC
感染性胃腸炎      2   24127  36
インフルエンザ1       3928      68
咽頭結膜熱1  2 1   1      5
手足口病  1 1           2
ヘルパンギーナ 1              1
無菌性髄膜炎       2        2
熱性疾患1  1    1       3
咽頭炎・扁頭炎 1 1    1       3