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島根県感染症情報(月報) 2004年7月(7/5〜8/1)
県内情報
週報の月集計データSTD・基幹定点月報全数報告疾患(全国)
1.県内感染症情報
1)全数報告感染症(1〜5類感染症)
 腸管出血性大腸菌感染症が7件(松江圏域2件、益田圏域5件)、アメーバ赤痢が 1件(松江圏域)、ウイルス性肝炎が1件(松江圏域)、後天性免疫不全症候群が1件 (松江圏域)、日本紅斑熱が2件(出雲圏域)、梅毒が1件(雲南圏域)、マラリアが1件 (出雲圏域)、レジオネラ症が1件(出雲圏域)報告されています。
2)インフルエンザおよび小児科定点報告
○咽頭結膜熱 :(1.9)。出雲圏域(2.6)での流行も6月上旬をピークに減少しました。松江圏域(4)では小流行の まま横ばいですが、浜田圏域での報告はなくなりました。
○ヘルパンギーナ :(14)。大田圏域(24)では横ばいですが、松江圏域(20)、出雲圏域(16)では漸減しています。全 地域で報告がありますが、全体に流行規模は昨年よりやや小さくなっています。
○感染性胃腸炎 :(17)。県全体では漸減していますが、松江圏域と大田圏域では下旬に再燃が見られました。
○手足口病 :(0.5)。昨年は大流行しましたが、本年はごく散発的な報告にとどまっています。
○流行性耳下腺炎 :(3.5)。益田・浜田圏域で引き続き流行しているほか、松江圏域でも増加が見られました。
○A群溶連菌咽頭炎 :(3.3)。雲南・松江・出雲で流行が続いています。1月から6月までの累計は493件で、昨年同時 期(243件)の2倍になっています。
発生推移グラフ
グラフ凡例
咽頭結膜熱報告推移グラフ ヘルパンギーナ報告推移グラフ
3)眼科定点報告
 先月は報告がありませんでしたが、今月は浜田圏域から6件(20歳以上)の報告がありました。
4)性感染症報告
 性器クラミジアが過去3年で最も多い報告レベルになっています。
5)基幹病院報告
○細菌性髄膜炎 :出雲圏域で乳児例1件、30歳未満例1件の報告がありました。
○無菌性髄膜炎 :松江圏域で中旬から1〜15歳未満の13件の報告がありました。また出雲圏域からも下旬に1件 の報告がありました。
○マイコプラズマ肺炎 :松江圏域から1件の報告がありました。本年は計20件となりました。
○メチシリン耐性黄色ブ球菌感染症 :49件。やや減少傾向がみられますが、依然として高い報告数です。70歳 以上の高齢者が2/3を占めています。
○ペニシリン耐性肺炎球菌感染症 :9件。西部での報告が急減し、平成14年2月以来の一桁になりました。
○薬剤耐性緑膿菌感染症 :2件。西部で2か月連続して報告されました。同地区で連続したことも、2件以上の報告 があったこともはじめてです。
2.病原体検出情報(7月までの検出結果)
 咽頭結膜熱からは、アデノウイルス2型をはじめ、1型、3型が分離されています。ヘルパンギーナからはコクサッキ ーA4型が多数分離されています。無菌性髄膜炎からはエコー18型が多数分離されています。 腸管出血性大腸菌O157が乳幼児とその家族から検出されました。
2004年5月 から 2004年7月まで の診断名別病原体検出数:島根県(保環研 感染症疫学科)
ウイルス名アデノ腸管アデノコクサッキーAエコーインフルエンザA群ロタNVSVカンピロバクター大腸菌合計
1235724918A香港BG2EPEC
感染性胃腸炎 5       3  197231150
インフルエンザ  1      1 2     4
咽頭結膜熱1221  1  1       8
ヘルパンギーナ  1   613         20
無菌性髄膜炎        39       12
熱性疾患         4       4
咽頭炎 32 1  2 3       11