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島根県感染症情報(月報) 2003年10月(9/29〜11/2)
県内情報
週報の月集計データSTD・基幹定点月報全数報告疾患(全国)
1.県内感染症情報
1)全数報告感染症(1〜4類感染症)
 日本紅斑熱が2件(出雲圏域)報告されています。
2)インフルエンザおよび小児科定点報告
○感染性胃腸炎 (10)。10月始めより漸増してきました。大田圏域(28)と雲南圏域(26)で多く、松江圏域(13) でも前月に比べ倍増しました。
○水痘 (4)。益田圏域で流行が大きくなっています。出雲圏域、松江圏域、大田圏域でも増えてきました。
○A群溶連菌咽頭炎 (2)。雲南圏域(5)松江圏域(3)隠岐圏域(2.4)と、県東部から増加してきました。鳥取県で はかなりの流行となっていますので注意してください。
○手足口病 (1)。ほぼ消退しました。浜田圏域でやや残っています。
○ヘルパンギーナ (1)。ほぼ消退しました。出雲圏域でやや残っています。
発生推移グラフ
グラフ凡例
感染性胃腸炎報告推移グラフ 手足口病報告推移グラフ
3)眼科定点報告
 流行性角結膜炎の発生は多発期の8,9月を過ぎ少なくなってきていますが、例年より高い発生レベルに あります。罹患年齢は20歳以上を中心に、10歳以上となっています。
4)性感染症報告
 性感染症の中でも淋菌感染症の発生は、この16年間で最も多い報告数に達しています。罹患年齢は淋菌 感染症は20歳代から40歳代、クラミジア感染症はやや低い年齢の20歳代を中心に分布しています。
5)基幹病院報告
○細菌性髄膜炎 :松江圏域で5歳未満児2件の報告がありました。本年は計5件となりました。
○無菌性髄膜炎 :松江圏域で5歳未満児1件の報告がありました。
○マイコプラズマ肺炎 :松江圏域で3件の報告がありました。本年は計10件と少ない報告ですが、岡山県で かなりの流行となっており、鳥取県でも増えてきています。
○メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症 :1月以降40件以上の報告が続いています。昨年度は40件以上の報 告があった月は3か月のみでした。
○ペニシリン耐性肺炎球菌感染症 :編年の月平均は19.1件で、昨年の平均18.6件と同程度の報告です。
2.病原体検出情報(10月までの検出結果)
 10月に入って感染性胃腸炎の発生数が多くなっています。例年より早い9月下旬からNV(小型球形ウイルス)、 A群ロタウイルス、腸管アデノウイルスが検出されるようになっていますが、季節の変わるこの時期は、数種 類のエンテロウイルスも分離されています。細菌ではカンピロバクターが引き続いて分離されています。ま た、県内病院検査室情報としてサルモネラの検出が多くみられます。
2003年8月 から 2003年10月まで の診断名別病原体検出数:島根県(保環研 感染症疫学科)
ウイルス名アデノ腸管アデノコクサッキーAコクサッキーBエコーエンテロA群ロタNVアストロカンピロバクター病原性大腸菌合計
12524610141345693071EPEC
感染性胃腸炎1  1     1111  111112114
ヘルパンギーナ      1  1 2          4
手足口病       1 111    18     22
咽頭結膜熱1   1                 2
咽頭炎 2    331112     2     24
無菌性髄膜炎             2  1     3
熱性疾患 11  1   1    2       6