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島根県感染症情報(月報) 2003年8月(8/4〜8/31)
県内情報 |
週報の月集計データSTD・基幹定点月報全数報告疾患(全国)
1.県内感染症情報
1)全数報告感染症(1〜4類感染症)
 腸管出血性大腸菌感染症が1件(益田圏域)、日本紅斑熱が2件(出雲圏域)報告 されています。
2)インフルエンザおよび小児科定点報告
○手足口病 (9)。流行は小さくなりましたが、出雲圏域(13)と雲南圏域(12)で尾を引いています。
○ヘルパンギーナ (5)。流行は小さくなりましたが、大田圏域(12)と隠岐圏域(8)で尾を引いています。
○感染性胃腸炎 (8)。例年通り最小発生時期にあります。大田圏域、雲南圏域、出雲圏域でやや多いようです。
○水痘 (3)。例年より幾分多いようですが、最小発生付きの9月に向け漸減しています。
○流行性耳下腺炎 (0.7)。例年よりかなり少なく、なお漸減しています。
○A群溶連菌咽頭炎 (1)。昨年7月以降、月50件以下が続いています。全国的には細菌10年間で最多となっており、 鳥取県でも多発しています。
発生推移グラフ
グラフ凡例
手足口病報告推移グラフ ヘルパンギーナ報告推移グラフ
3)眼科定点報告
 流行性角結膜炎は夏場の発生数は多くなりますが、浜田圏域からは10例の報告があります。
4)性感染症報告
 性感染症の多い状態が持続しています。その中でも淋菌感染症は異常に多く、18件が報告されています。罹患 年齢は20歳代を中心に10〜50歳代に分布しています。
5)基幹病院報告
○無菌性髄膜炎 :松江圏域と出雲圏域で、乳児から15歳未満の4件が報告されました。本年は計9件となりました。
○マイコプラズマ肺炎 :今月は報告がありませんでした。
○メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症 :(53件)。中部は22件と2001年1月以降で最多でした。県全体では本年 の合計は410件となり、昨年1年間のの397件を上回っています。
○ペニシリン耐性肺炎球菌感染症 :(22件)。本年の合計は162件で、2000年、2001年の件数を超えました。 現在のペースで推移すると、急増した昨年の223件を上回るようです。
2.病原体検出情報(8月までの検出結果)
 ヘルパンギーナからはコクサッキーA10型が原因ウイルスとして分離されています。また、比較的大きな流行 となっている手足口病からはエンテロウイルス71型が分離されています。このほか国内での分離は非常に稀なコ
クサッキーA14型が感染性胃腸炎、手足口病から分離されています。  感染性胃腸炎は8月に入ってもアストロウイルスが検出されています。細菌では病原性大腸菌が1例、食中毒の 原因菌ともなるカンピロバクターが1例から分離されています。
2003年6月 から 2003年8月まで の診断名別病原体検出数:島根県(保環研 感染症疫学科)
ウイルス名アデノ腸管アデノコクサッキーAコクサッキーBエンテロA群ロタNVアストロカンピロバクター病原性大腸菌合計
12356746101214471EPEC
感染性胃腸炎      1  1 21  1331022
ヘルパンギーナ       11442 22     52
手足口病         5 3 30     38
咽頭結膜熱11  1              3
咽頭炎1311     101  2     19
熱性疾患21   1   2         6