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島根県保健環境科学研究所
感染症情報センター
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 島根県感染症情報(月報) 2003年1月(12/30〜2/2)


1.県内感染症情報

1)全数報告感染症(1〜4類感染症)
    1月は報告がありませんでした。
2)インフルエンザおよび小児科定点報告
   ○インフルエンザ (128)。下旬をピークに大流行となりました。中部では月末になお増え続けています。大田 圏域(191)、益田圏域(169)、浜田圏域(138)の報告が多く、西部でより大きな流行になっています。
○感染性胃腸炎 (21)。隠岐で増加した他は、全体に減少し、流行は例年より小さくなっています。
○水  痘 (10)。多発期ですが11月以降漸減し、報告の多かった益田圏域(18)の流行も小さくなりました。
○流行性耳下腺炎 (2.6)。中部地区以東でみられ、漸減しています。雲南圏域でやや多く報告されています。
○A群溶連菌咽頭炎 (1)。多発期ですが多くなっていません。

発生推移グラフ
  
グラフ凡例

3)眼科定点報告
    流行性角結膜炎が出雲・松江・浜田圏域から4件が報告されています。いずれの報告も20才以上となっています。
4)性感染症報告
    1月も淋菌、性器クラミジア感染症の多い状態が続き、性器クラミジア感染症は7件、淋菌感染症は5件報告 されています。罹患年齢もこれまでと同様20歳から30歳代を中心となっています。淋菌感染症は20歳から40歳 の7件が報告されています。
5)基幹病院報告
   ○マイコプラズマ肺炎 :松江圏域から1から9歳の小児3件が報告されています。
○急性脳炎 :松江圏域から乳児1件の報告がありました。昨年は6月に乳児1件の報告があったのみです。
○無菌性髄膜炎 :松江圏域から5〜9歳の小児が1件報告されています。
○メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症 :昨年4月以来の40件代の報告になりました。70歳以上が71%を占めています。
○ペニシリン耐性肺炎球菌感染症 :昨年の11月以降20件以上の報告が続いています。昨年の夏以降からやや多め に推移しています。年齢別では10歳未満が57%を占めています。
○薬剤耐性緑膿菌感染症 :今月の報告はありませんでした。
2.病原体検出情報(1月までの検出結果)
    インフルエンザウイルスは例年より早い12月中旬よりA香港(AH3)型が県下全域で流行しています。B型は東 部、中部に加え1月からは西部でも散発的に分離されています。Aソ連(AH1)型は全国でも分離されていません。  感染性胃腸炎からNV(ノーウオークウイルス:小型球形ウイルス)に替わってSV(札幌ウイルス:小型球形ウ イルス)が1月の材料から検出されるようになっています。また、下旬には出雲圏域で流行した胃腸炎からA群 ロタウイルス検出されています。
2002年11月 から 2003年1月まで の診断名別病原体検出数:島根県(保環研 感染症疫学科)
ウイルス名アデノ腸管アデノコクサッキーAコクサッキーBエコーインフルエンザムンプスA群ロタNVSVサルモネラ病原性大腸菌合計
 1  2  5  5  2  6 18A香港BEPEC
インフルエンザ     1  17210      183
感染性胃腸炎2  4 3     5211-440
無菌性髄膜炎     132        6
咽頭炎421 22  51      17
流行性耳下腺炎          2     2