1.県内感染症情報
1)全数報告感染症(1〜4類感染症)
|
3類感染症の腸管出血性大腸菌感染症が9名(O157:松江1名、大田1名、
益田1名、O26:松江6名)報告されています。
|
2)インフルエンザおよび小児科定点報告
|
○インフルエンザ
(4)。各地で消退しつつありますが、初旬に雲南(17)で増加し、浜田(9)でも多く報告されました。
○感染性胃腸炎
(18)。大田(49)、雲南(26)、出雲(21)で増加し、県全体でもやや増加しました。
○水 痘
(11)。大田(19)、松江(16)、雲南(13)でしだいに増加し、県全体でも増加しています。
○流行性耳下腺炎
(6)。雲南(28)で流行が続いており、松江(6)でもやや増加しました。
○手足口病
(14)。雲南(30)で大流行となったほか、出雲(20)など各地で増加しました。全国的には発生は少
なく、多発しているのは高知県と島根県のみです。
○伝染性紅斑
(4)。益田(8)で特に多いほか、松江(3)、出雲(3)など各地で発生しています。
○ヘルパンギーナ
(1.6)。雲南(8)で流行してきており、益田(3)でもやや多くなっています。
|
発生推移グラフ
3)眼科定点報告
|
流行性角結膜炎は、出雲圏域を中心に7件報告されています。年齢構成は20歳以上が中心となっています。
|
4)性感染症報告
|
性感染症の中でも、性器クラミジア感染症が依然として多く、8件が報告されています。年齢は20歳代を中心に10
〜40歳代に分布しています。淋菌感染症も同様な年齢分布で西部から6件報告されて、多い状態が続いています。
|
5)基幹病院報告
|
○マイコプラズマ肺炎
:松江から3件(15歳未満)報告されました。今年になって出雲以西からの報告はありません。
○メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症
:病院定点当たり月に4.0件でした。全国では3.5件でした。
○ペニシリン耐性肺炎球菌感染症
:病院定点当たり月に2.0件でした。全国では1.0件前後であり、島根県ではや
や多くなっています。
○薬剤耐性緑膿菌感染症
:昨年1月以降、本疾患の報告はありません。
|
2.病原体検出情報(5月までの検出結果)
|
感染性胃腸炎からA群ロタウイルスが5月にも高率に検出されています。
インフルエンザウイルスは、4月に入ってAソ連型が減少したのに対し、B型は5月下旬になっても分離されていま
す。季節はずれの報告が続いている手足口病から、コクサッキーA16型ウイルスの分離が続いています。また、ヘ
ルパンギーナからは、コクサッキーA4型ウイルスが分離されるようになっています。
|
2002年3月 から 2002年5月まで の診断名別病原体検出数:島根県(保環研感染症疫学科)
ウイルス名 | アデノ | 腸管アデノ | コクサッキーA | コクサッキーB | エコー | A群ロタ | SRSV | インフルエンザ | 病原性大腸菌 | 合計 |
型 | 1 | 2 | 3 | 5 | 6 | 4 | 16 | 4 | 11 | 18 | Aソ連 | A香港 | B | EPEC |
手足口病 | | | | | | | | 17 | | | | | | | | | | 17 |
咽頭結膜熱 | | 1 | 4 | | | | | | | | | | | | | | | 5 |
感染性胃腸炎 | | 1 | 1 | 2 | | 3 | | | | | | 46 | | | | | 1 | 54 |
ヘルパンギーナ | | | | | | | 4 | | 1 | | | | | | | | | 5 |
咽頭炎 | 1 | 4 | 6 | 4 | 2 | | 1 | | 1 | | 1 | | | 2 | 9 | 1 | | 32 |
インフルエンザ | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | | | | | 1 | 1 | | | 21 | 8 | 24 | | 60 |
|