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メード・イン・しまねの底力Vol.12

呼吸トレーナー(キシ・エンジニアリング)

呼吸トレーナーの写真
呼吸トレーナー


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自社工場


脳障がい児(者)の呼吸を改善へ

産業用ロボットや医療福祉機器を開発・製造するキシ・エンジニアリング(出雲市里方町)。アメリカの研究機関と共同で製作した「呼吸トレーナー」は、脳障がい児(者)の呼吸の改善を目指す同社の代表作だ。

脳に障がいのある小児は、呼吸が浅く不規則な例が多いという研究から、胸回りを一定のリズムで締め付けて深呼吸を身につけさせるトレーニングプログラムを研究機関が開発。しかし、家族らが手で行うには負担が大きく、これを軽減しようと、同社の岸征男(きしゆきお)会長が、自動で締め付けできる機器を設計した。

「呼吸が改善されると体の状態も良くなる例が多く、運動したり、勉強に取り組んだりできるようになる」と岸会長。使用者の約6割で体の硬直や発作が治まり、表情が和らいだという。

ユーザー目線で静音・軽量化して改良を重ね、これまでに400台以上を製造した。世界で他にない独自構造の製品のため、約半数は欧米やブラジル、ベトナムなど海外で使われている。


人を助ける機器を高性能・シンプル化

モットーは「人を助けるものづくり」。障がい者らの自立をサポートするため、同社が開発した福祉機器には、サドル付きの歩行器や床まで座面が下がる車いすなどがある。いずれも人の手を借りずに簡単に操作できることから、使い勝手が良いと高評価を受けている。

岸会長は「機器はシンプルにして品質向上と経費削減を図ることが、海外との競争力を高めるには不可欠」といい、国内のものづくり振興にも力を注ぐ。

現在は農業に着目し、高齢化する農業従事者の作業の負担軽減や燃料のエネルギー転換を目指した開発にも取り組んでいる。


キシ・エンジニアリング株式会社の写真


キシ・エンジニアリング株式会社

本社/出雲市里方町893‐5
TEL:0853・23・6383
http://www.kishieng.co.jp(外部サイトへジャンプします)

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